ドイツ語の名詞には、男性名詞(der)、女性名詞(die)、中性名詞(das)の3種類があります。
例えば、「der Mann(男)」は男性名詞。だって男だし。
「die Frau(女)」女性名詞。だって女だし。
「das Kind(子ども)」は中性名詞。子どもは男も女も性別が無いようだもんね。
こんなふうに単語の意味通りの性なら問題無し。
しかし、私たち日本人にはちょっと想像する性が違ったりするものもあります。
例えば
「der Kuchen(ケーキ)」が男性名詞。ケーキって女の子が好きそうな…。
「die Krawatte(ネクタイ)」は女性名詞。ネクタイって普通男の人が着けているような…。
あと、ちょっと逆じゃない?なんて単語も。
例えば、
「die Sonne(太陽)」は女性名詞で。
「der Mond(月)」が男性名詞。
?????
ま、女の私からすると、女性(Sonne)を中心に地球がまわっているようで若干気分が良いですが。
実はこれは仕方なかったりします。
そもそも古代ゲルマン語では、対象物の性別のイメージなど関係なく冠詞が振り分けられていたので、「性」とは後から付けられた3種類の冠詞の名称なのです。
つまりイメージ通りの性ならラッキーってこと。
じゃあ、どうやって冠詞を覚えろって言うのよ!
単語のイメージよりもむしろ、単語の語尾に注目すると、ほぼ確実に性を見分けられます。
例えば語尾が「- er」で終わるものは、ほぼ男性名詞。
名詞語尾が「- e」で終わるものは、女性名詞が多い。
中性名詞は語尾が「- um」とかとか。
しかし、「ほぼ」とか「多い」とか言っただけあって、男性名詞と女性名詞は例外もあります。
例えば「der Käse(チーズ」は語尾が「-e」で終わっているのに、男性名詞。
では、どうしたら良いか。
それは単語ごとに自分の覚えやすい方で暗記するしかありません。
私がお勧めする方法は、
① ノートに書くときに、男性名詞は青、女性名詞は赤、中性名詞は緑など、色分けして覚える。
② 例文を作ってイメージ付ける。
例えば、
① der Kuchen(ケーキ)←青ペンで書く
② 例: Er isst den Kuchen. (彼はケーキを食べる)
① die Krawatte(ネクタイ)←赤ペンで書く
② 例: Sie trägt die Krawatte. (彼女はネクタイを着ける)
① das Haus(家)←緑やオレンジなど色が混ざったペンで書く
② 例: Es baut das Haus.(それは家を建てる)
などなど、あと複数名詞は黒ペンとか。
これらを更に、性ごとにノートを別にしたり、一ページに線をひいて、男性名詞なら男性名詞のスペースに分けると良いでしょう。性別に色分けすることによって、
「目」と「手」が冠詞の性を覚えてくれます。例えば、間違った性の冠詞を見たり、書いたりしてしまったときに、「あれ?なんか違うな」と気付きます。
しかし、例文を書くだけではいけません。
作成した例文を口に出して読みましょう。これは、子どもが母国語を自然に身につける方法で、「口」と「耳」が性を覚えてくれます。同じように、間違った性の冠詞を口に出してしまったときに、「あれ?なんか違うな」と気付きます。
性別を色分けし、例文を作り、それを発音することによって、冠詞の性はもちろん、動詞、動詞の人称変化や名詞の格変化も同時に練習することができます。
慣れてくると、紙のノートに書かなくても、直接頭の中のノートに書き込むことができるようになりますよ。
2015/10/07書
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